こんにちは。ネットを徘徊しているとこんな文章を見かけた。
「土日に仕事の連絡を返さない相手に重要な仕事は任せられない」
「社会人は仕事の返信に即レスをするべきだ」
今日はこのテーマについて、私の意見を述べていきたいと思う。なお、今回も私の主観が大いに入っている。賛同できない人もいるだろう。読者諸君には一意見として聞いていただきたい。
土日に仕事の連絡を返さない相手に重要な仕事は任せられない
まず重要なのが、これを従業員に対しての発言であれば、現行法でもパワハラや残業代未払いの対象となるリスクがある。加えて、「つながらない権利」を含む労基法改正が2026年時点で検討されており、今後さらに厳格化される可能性が高い。
次に経営者としての意見だ。
私の顧客には平日休み・土日営業の会社も存在する。だが、私は土日祝日を休業日と設定している。そのため、下記のルールで運用している。
「営業時間外や休業日に連絡が来た場合、内容を確認して緊急性が高ければ、すぐに私自身で対応(従業員には要請しない)、緊急性が低い場合は次の営業日に返信をする」
これは私が技術畑出身の経営者だから出来る方法ではあるが、重要なのは「自分の事業に合った境界線を設計する」という考え方だ。大事な点は、
・従業員には休業日はしっかり休んでもらう(従業員側で返信や対応の必要がある場合は休日出勤手当を支払う、もしくは振替休日を付与するかを本人に選択してもらい対応を依頼する)
・安易に営業時間外や休業日に返信をしない(休みでも返信をするのが当たり前だという認識が出来てしまうため)
ビジネスに大事なのは「事業の継続性」だと私は考える。長く続けるために大事なのは「休息も仕事の一部」「境界線を引く」だ。
休日にいつ電話が鳴るか分からない状況だと落ちついて休む事もできない。若いうちは体力でカバーできると思いがちだが、実際は年齢に関係なく、休息なしの働き方は長続きしない。
あと、「境界線」についてだが、「ここまでは対応する」「ここまでは対応しない」という明確な線引きをすることは顧客への信頼に繋がる。「24時間365日いつでも対応できます」という謳い文句は顧客にとって魅力的に映るかもしれないが、それが当たり前になってしまった場合、そのパフォーマンスをずっと維持しなければならない。たとえ、自分ではない誰かが後継者になったとしても。先の未来まで考えて「できない約束はしない」が顧客への信頼と事業継続に繋がる。
社会人は仕事の返信に即レスをするべきだ
これは一理あるが、状況による。
緊急性が高い場合は即レスすべきだろう。その間は業務が止まって損失が出続ける可能性が高い。急いで対応することは信頼に繋がる。
だが、それ以外のケースではどうだろうか。「即レス文化」が強い職場では、エンジニアが本来の開発作業よりもチャット監視に集中力を奪われているケースもある。これは個人の問題ではなく、組織の仕組みの問題だ。
では、経営者や営業の場合はどうだろうか。例えば「重要な案件についての回答を求められた」場合を想定しよう。この場合、即レスをすることで裏目に出てしまうこともある。なぜなら、回答に対しての精度を疑われてしまうからだ。丁寧に返信をするなら「検討して○○日までにご連絡させていただきます」に止めるべきである。
ちなみに私はエンジニアでもあり経営者だ。私がコーディングや作業に集中する時は一切の連絡通知をオフにしている。代わりにトイレやコーヒーブレイクなどの休憩の合間に連絡内容を確認したり、スタッフにチャット等の連絡を管理してもらい、緊急度の高い場合や判断が必要な時だけすぐに声をかけてもらうようにしている。これは優しい顧客の場合に「作業中に連絡をすると迷惑かな?」と配慮をさせずに気兼ねなく連絡をしてもらうためのルールだ。
私の結論としては、緊急度が高い場合を除けば営業時間内(時間がかかりそうなら翌営業日中)までに返信すれば十分だし、緊急の場合は誰かが気づいて対応ができる体制を整えればいい。つまり、大事なのは即レスをすることではなく、ルールや仕組みの設計だ。
最後に
少し厳しい意見を言わせてもらう。
「土日に連絡をする」「即レス」などを自分の意思で選択し、自分のルールとして実践することは尊重されるべきだ。だが、それを周りの人に対して強要したり、従わない人に対して「信頼できない」と評価の基準にすることは、果たして健全なビジネス関係と言えるだろうか。
ビジネスは人と人との繋がり、信頼関係で成り立っている。相手への配慮こそが、良い仕事に繋がると私は考えている。
また次回お会いしよう。